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平成27年版 犯罪白書 第3編/第2章/第3節/1

第3節 少年鑑別所
1 少年鑑別所法の概要

少年鑑別所の管理運営及び在所者の処遇に関しては,これまで,少年鑑別所に関する独立した法律はなく,旧少年院法に数箇条の規定があるのみであったが,平成26年6月に少年鑑別所法が制定(平成26年法律第59号)され,同法に基づいて行われることとなった。同法では,少年鑑別所の業務として,<1>専門的知識及び技術に基づいた鑑別を実施すること,<2>在所者の健全育成に配慮した観護処遇を実施すること,<3>地域社会における非行及び犯罪の防止に関する援助を実施することが明文化された。また,在所者への適切な処遇を実施するために,在所者の権利義務関係や職員の権限が明確化され,法務大臣に対する救済の申出等の制度を創設するなど,不服申立制度が整備されるとともに,各少年鑑別所に外部の委員による視察委員会を設置するなど,社会に開かれた施設運営の推進が図られている(27年6月1日施行。同法のうち,実地監査に関する規定及び監査官に対する苦情の申出に関する規定については,同年7月1日施行)。