4-1-3-4図は,平成15年及び20年の出所受刑者について,出所年を含む5年間又は10年間における累積再入率(各年の年末までに再入所した者の累積人員の比率をいう。以下この項において同じ。)を出所事由別(満期釈放又は仮釈放の別)に見たものである。
満期釈放者は,仮釈放者よりも累積再入率は相当高い。平成15年の出所受刑者について見ると,10年以内の累積再入率は,満期釈放者では61.0%,仮釈放者では40.4%であるが,そのうち,5年以内に再入所した者は,それぞれ,10年以内に再入所した者の89.4%,82.5%を占めている。
4-1-3-5図は,平成20年の出所受刑者について,出所年を含む5年間における出所事由別累積再入率を罪名別に見たものである。累積再入率を比較すると,満期釈放者は,いずれの罪名においても仮釈放者よりも高く,特に窃盗及び覚せい剤取締法違反は6割弱であった。
4-1-3-6図は,平成15年及び20年の出所受刑者について,出所年を含む5年間又は10年間における累積再入率を入所度数別に見たものである。入所度数が多いほど累積再入率は高く,特に入所度数が1度の者と2度の者の差は顕著である。
4-1-3-7図は,平成14年から23年の各年の出所受刑者について,出所年を含む2年以内の累積再入率の推移を出所事由別(満期釈放又は仮釈放の別)に見たものである。出所受刑者総数,満期釈放者及び仮釈放者の2年以内の累積再入率は,18年以降わずかながら低下していたが,23年の出所受刑者では各出所事由とも若干上昇した。23年の出所受刑者の2年以内の累積再入率は,総数では19.4%,満期釈放者では28.3%,仮釈放者では10.9%であった。