第３節　財産犯による被害

強盗，窃盗，詐欺，恐喝，横領及び遺失物等横領（被害者が法人その他の団体である場合を含む。以下この節において「財産犯」と総称する。）について，認知件数（被害がない場合を含む。以下この節において同じ。）及び被害額の推移（最近１０年間）を見ると，５‐１‐３‐１表のとおりである。認知件数及び被害総額は，平成１４年まで増加していたが，１５年から減少している。２１年における被害総額は，約１，８２４億円（現金被害は約７９５億円）である。これを罪名別に見ると，窃盗によるものが財産犯による被害総額全体の６５．４％を占め，次いで，詐欺によるものが２６．３％，横領によるものが６．４％であった。現金被害額は，１６年以降，詐欺によるものが最も多く，２１年は財産犯による現金被害総額の５６．１％を占めている。

平成２１年における窃盗による現金被害額を窃盗の手口別に見ると，侵入窃盗によるものが約１３４億３，０００万円，非侵入窃盗によるものが約１１１億３，０００万円，乗り物盗によるものが約１億１，０００万円であった（警察庁の統計による。）。

５‐１‐３‐１表 　財産犯　認知件数・被害額（罪名別）の推移