1 再犯防止のための処遇の更なる強化
(1)受刑者に対する処遇プログラム
法務省矯正局では,薬物・アルコールに対する依存がある受刑者の改善更生をより促進するために,特別改善指導である薬物依存離脱指導及び交通安全指導を充実させることを目的として,平成21年度に,外部専門家の協力を得て検討会議を開催し,認知行動療法の手法を取り入れた処遇プログラムの開発を進めている。
(2)保護観察対象者に対する処遇プログラム
法務省保護局では,飲酒行動に問題のある保護観察対象者の改善更生を促進するために,認知行動療法の手法等を取り入れて,そうした問題性に応じた処遇を行うプログラムの開発を計画している。
(3)資質鑑別及び矯正教育の充実強化
法務省矯正局では,少年鑑別所における少年の資質の鑑別に役立てるため,鑑別に際して少年の再非行の危険性や教育上の必要性を把握するのに有効な調査手法(いわゆるリスクアセスメントツール)の開発に着手している。さらに,少年院在院者に対しても,こうした新たな調査手法を活用して個々の少年の再非行の危険性(再犯リスク)に対応した指導等を実施する方策を検討している。
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