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 平成21年版 犯罪白書 第4編/第2章/第1節/1 

1 家庭裁判所送致までの手続の流れ

(1)犯罪少年

 警察等は,犯罪少年を検挙した場合,交通反則通告制度に基づく反則金の納付があった道路交通法違反事件を除き,罰金以下の刑に当たる犯罪の被疑事件は家庭裁判所に送致し,それ以外の刑に当たる犯罪の被疑事件は検察官に送致する。検察官は,捜査を遂げた結果,犯罪の嫌疑があると認めるとき,又は家庭裁判所の審判に付すべき事由があると認めるときは,事件を家庭裁判所に送致する。

(2)触法少年及びぐ犯少年

 触法少年及び14歳未満のぐ犯少年については,都道府県知事又は児童相談所長から送致を受けたときに限り,家庭裁判所は,少年を審判に付することができる。警察官は,触法少年であると疑うに足りる相当の理由のある者を発見した場合は,事件の調査ができるが,その結果,少年の行為が一定の重大な罪に係る刑罰法令に触れるものであると思料する場合等には,事件を児童相談所長に送致する。
 14歳以上のぐ犯少年については,原則として,これを発見した者が家庭裁判所に通告しなければならない。ただし,警察官又は保護者は,ぐ犯少年が18歳未満であり,かつ,まず児童福祉法による措置にゆだねるのが適当であると認めるときは,児童相談所に通告することができる。