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 平成18年版 犯罪白書 第4編/第1章/第1節/4 

4 共犯事件

(1) 共犯率

 平成17年の一般刑法犯(道路上の交通事故に係る危険運転致死傷を除く。以下,本項において同じ。)検挙件数(捜査の結果,犯罪が成立しないこと又は訴訟条件・処罰条件を欠くことが確認された事件を除く。以下,本項において同じ。)63万3,119件のうち,単独犯による事件は50万6,910件(総数の80.1%),共犯による事件は12万6,209件(同19.9%)であった。共犯率(事件総数に占める共犯による事件数の比率をいう。以下,本項において同じ。)は,少年のみによる事件では25.8%で,成人のみによる事件での17.0%より高く,少年の方が成人と比較して共同で事件を起こす傾向が強い(警察庁の統計による。)。
 平成17年の一般刑法犯検挙件数のうち少年のみによる事件について,共犯者数別構成比を主要罪名別に見ると,4-1-1-11図のとおりである。
 少年のみによる事件について,共犯率が最も高い罪名は,強盗(61.6%)であり,次いで,恐喝(57.6%),傷害(35.3%)の順となっており,いずれも,成人のみによる事件の共犯率(強盗27.5%,恐喝36.3%,傷害10.1%)を大きく上回っている。また,4人以上の共犯による事件の比率が最も高いのは,強盗(23.5%)であった。

4-1-1-11図 少年事件の一般刑法犯主要罪名別検挙件数の共犯者数別構成比

(2) 暴走族

 暴走族の構成員数及びグループ数の推移(平成8年以降)は,4-1-1-12図のとおりである。
 暴走族構成員中の少年数は,平成10年以降減少傾向にある。グループ数も15年以降減少している。

4-1-1-12図 暴走族の構成員数・グループ数の推移