篤志面接委員，教誨師等の民間篤志家の援助及び協力は，刑事施設の運営，取り分け教育活動において，極めて重要な役割を果たしている。

　篤志面接とは，民間篤志家が専門的知識や経験に基づき，受刑者等に対し助言指導を行う制度をいう。助言指導の内容は，個々の受刑者の趣味，教養，技能に関するものから，悩み事や，家庭，職業及び将来の生活に関するものまで様々である。
　平成17年12月31日現在，篤志面接委員は，1,151人であり，その内訳は，教育・文芸関係者403人，更生保護関係者127人，法曹関係者82人，その他宗教，商工，福祉関係者等539人である。同年の篤志面接相談内容別実施回数は，総数で1万5,106回であり，その内訳は，趣味・教養等の指導8,202回，家庭・職業等に関する相談2,860回，悩み事1,799回等であった(法務省矯正局の資料による。)。

　宗教教誨とは，被収容者の希望に基づいて，教誨師(民間の篤志の宗教家)により行われる宗教上の説話，宗教行事，読経等をいう。被収容者に信教の自由を保障するとともに，精神的救済や心情の安定をもたらすなど，収容目的にかなうよう側面から被収容者を援助する。
　平成17年12月31日現在における教誨師数は，1,555人であり，同年の宗教教誨の実施回数は，集団に対する教誨が9,016回，個人に対する教誨が8,415回であった(法務省矯正局の資料による。)。