行刑施設の保安（施設の安全及び規律・秩序を維持する作用）は，被収容者に対して安全で秩序ある生活と適切な処遇環境を保障するために不可欠なものであり，また，処遇が円滑に行われるための基盤となるものである。
　被収容者は，行刑施設の規律に違反した場合，懲罰に処せられる。平成15年において懲罰処分を受けた受刑者は，4万3,173人であり，規律違反行為名をみると，怠役（18.4％）及び被収容者に対する暴行（14.3％）が高い比率を占めている（矯正統計年報による。）。
　2-4-3-5表は，平成15年中に行刑施設において発生した逃走，殺傷等の事故の状況を見たものである。平成15年は22件であり，前年の34件と比較して大幅に減少した。

2-4-3-5表　行刑施設事故発生状況