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 平成15年版 犯罪白書 第4編/第2章/第3節/2 

2 入・退所状況

 4―2―3―1図は,昭和24年以降の少年鑑別所新収容人員の推移を見たものである。

4―2―3―1図 少年鑑別所新収容人員の推移

 少年鑑別所新収容人員は,昭和60年以降平成7年まで減少傾向を示していたが,8年以降増加に転じ,13年には,戦後における少年非行の第三の波とされる時期のピークである昭和59年の総数を超える数値となった。平成14年は前年より211人(0.9%)減少しているが,依然,上記ピーク時の総数を超えている(巻末資料4―10参照)。
 4―2―3―2図は,平成14年の少年鑑別所新収容者について,男女別に年齢別構成比を見たものである。男子に比べ女子の方が低年齢で収容される比率が高くなっている。

4―2―3―2図 少年鑑別所新収容者の男女・年齢別構成比

 4―2―3―3図は,同じく平成14年の少年鑑別所新収容者について,男女別に非行名別構成比を見たものである。男子は,すべての年齢層で窃盗の構成比が最も高く,次いで,年少少年では傷害,恐喝,虞犯の順,中間少年及び年長少年では道路交通法違反,傷害,恐喝の順となっている。女子では,年少少年及び中間少年で虞犯の構成比が最も高く,次いで,年少少年では傷害,窃盗の順,中間少年では窃盗,傷害の順となっている。年長少年では覚せい剤取締法違反の構成比が最も高く,窃盗が続いている。年齢層が上がるにつれ,虞犯の構成比が減り,反対に,覚せい剤取締法違反の構成比が増している。

4―2―3―3図 少年鑑別所新収容者の男女・年齢層・非行名別構成比

 4―2―3―4図は,平成14年の少年鑑別所退所人員の退所事由を見たものである。最も多い退所事由は保護観察であり,次いで,少年院送致,試験観察の順となっている。また,検察官送致人員は,12年には304人であったが,少年法の一部を改正する法律が施行された13年には374人,14年には433人と増加傾向にある。

4―2―3―4図 少年鑑別所退所人員の退所事由別構成比