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 平成14年版 犯罪白書 第2編/第3章/第6節 

第6節 オウム真理教関係者に係る事件の審理及び科刑状況

 平成7年3月20日に発生した地下鉄サリン事件を始めとする一連のオウム真理教関係者によるとされる事件で公判請求された人員は,実人員で189人であり,14年7月31日現在,185人に対して第一審の判決の言渡しがなされ,一審係属中の者は4人である。判決があった者のうち169人は判決が確定しており,その内訳を見ると,懲役が165人でそのうち実刑が78人,執行猶予が87人(うち一部無罪2人)であり,罰金は3人,無罪は1人となっている。また,死刑判決の言渡しを受けた者も8人おり,これを含めて控訴審係属中の者は12人,上告審係属中の者は4人である(法務省刑事局の資料による。)。
用語解説

科料
 罰金とともに財産刑の一種であり,その最も軽い(1,000円以上1万円未満)主刑をいいます。

破棄差戻し
 刑事訴訟法上,控訴審または上告審が,上訴申立てに理由があると認めて原判決を破棄し,さらに審判させるため原裁判所へ差し戻すことをいいます。なお,破棄後,控訴審または上告審が,さらに自ら判決する場合を破棄自判といいます。

保釈
 保証金を納付することを条件として,勾留中の被告人を釈放することをいいます。