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1-3-1-1図は,交通関係業過を除く刑法犯検挙人員中で再犯者が占める比率(以下,本章では「再犯者率」という。)の最近10年間の推移を成人,少年別に見たものである(少年については次節参照)。
1-3-1-1図 刑法犯検挙人員の再犯者率の推移 1-3-1-2図は,成人の交通関係業過を除く刑法犯検挙人員について,前科者の最近10年間の推移を前科数別に見たものである。また検挙人員に占める前科者の比率もあわせて示している。1-3-1-2図 成人刑法犯検挙人員の前科数別人員及び前科者率の推移 成人においては,再犯者の比率が,平成7年以降上昇しており,前科を有しながら検挙された者(以下,本章では「前科者」という。)の比率も,8年以降おおむね上昇傾向にある。前科者の前科数別の内訳においては,全期間を通じて,いずれの前科数の者もおおむね増加傾向にあるが,なかでも前科が1犯である者の増加傾向が強い。1-3-1-3表は,検挙された罪名と同一罪種の前科を有する者の比率を見たものである。平成13年の検挙人員のうち,交通関係業過を除く刑法犯全体では14.5%である。主要罪名別に見ると,最も多いのは詐欺の21.8%,次いで傷害の21.3%である。また特別法犯である覚せい剤取締法違反では51.2%となっている(警察庁の統計による。)。 1-3-1-3表 成人の主要罪名別前科者及び同一罪種の前科を有する者の比率 1-3-1-4表は,平成13年に起訴された者について,その前科者数及び犯時における身上(執行猶予中,仮出獄中又は保釈中)を主要罪名別に見たものである。1-3-1-4表 起訴された者の主要罪名別前科者数・犯時の身上別人員 刑法犯では,前科者の比率が高いのは,暴力行為等処罰法違反であり,以下,詐欺,窃盗という財産の取得を目的とした犯罪が続いている。特別法犯全体では,前科者の比率は,刑法犯全体の比率を下回っているが,覚せい剤取締法違反,銃刀法違反,毒劇法違反については,いずれも50%を超える高い数値を示している。また,前科者のうち,執行猶予中又は仮出獄中の犯行により起訴された者を起訴罪名別に見ると,その比率の高いのは,刑法犯では窃盗及び住居侵入であり,特別法犯では覚せい剤取締法違反である。 |