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 平成 8年版 犯罪白書 第3編/第2章/第2節/1 

1 年齢・男女別

 III-3図は,平成7年における殺人及び強盗の検挙人員について,犯行時の年齢層別構成比を見たものである。殺人においては,少年を除いて,おおむね年齢層が上がるにつれて比率が低下していること,一方,60歳以上の年齢層の占める比率が,昭和50年の2.7%から平成7年の10.3%に上昇したことが目に付く(巻末資料III-4参照)。男女別では,殺人の総数においては,男子がほぼ80%を占めるが,嬰児殺については,約90%を女子が占めている。

III-3図 凶悪事犯の犯行時年齢層別構成比(平成7年)

 次に,強盗については,少年の比率がこの20年間において,8.1ポイント上昇し,平成7年には総数の40.1%に達したのが目に付く。これは,成人を含むすべての年齢層の中で最も高い比率である。成人にあっては,20歳代の比率が一貫して最も高く,少年と合わせると,総数の約6割を占める。強盗においては,この20年間の年齢層別構成比にはほとんど変化が認められず,強盗が若年層により敢行されやすい犯罪であることがうかがえ,この点に,殺人との差異が認められる。
 男女別では,女子の比率は,総数のほぼ3%を前後しており,大きな変化は認められないが,女子の内訳を見ると,少年の比率が50%前後で推移している(巻末資料III-4参照)。