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 平成 8年版 犯罪白書 第1編/第3章/第1節 

第3章 犯罪被害とその国家的救済

第1節 犯罪被害の実情

 I-62図は,昭和61年以降の交通関係業過を除く犯罪被害者数(生命・身体を被害内容とするもの)の推移を見たものである。死傷者はおおむね減少傾向にあったが,平成7年の死者は,前年と比べ4.9%減少し,重傷者及び軽傷者は,前年と比べ,それぞれ27.6%,17.8%増加している。重軽傷者数が増加しているのは,7年3月に発生した地下鉄サリン事件等の被害者が計上されているためである。
 平成7年における交通関係業過を除く犯罪による被害者を,罪名別及び死傷者別に見ると,I-63図のとおりである。ちなみに,同年における交通事故死傷者数は,死者1万679人,負傷者92万2,677人である。

I-62図 犯罪被害者数の推移

I-63図 罪名・死傷者別犯罪被害者数

 さらに,平成7年の罪名別検挙件数について,被害者と被疑者との面識の有無等の別に構成比を見ると,I-64図のとおりであり,殺人は,親族及びその他の面識ある者に対して行われる比率が高いが,強姦,強盗,窃盗等は,面識のない者に対して行われる比率が高い。

I-64図 被害者と被疑者との面識の有無等別検挙件数構成比