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 平成 4年版 犯罪白書 第4編/第4章 

第4章 諸外国の女子犯罪

 我が国の女子犯罪の特徴を見るためにアメリカ,イギリス,ドイツ,フランス,韓国,スウェーデンの女子犯罪と比較する。
 入手し得た諸外国の最新の公的資料は1990年(平成2年)のものであるため,1990年における我が国と諸外国を比較することとする。また,経年比較は1980年までさかのぼるよう努めたが,各国により資料のばらつきがある(アメリカ,イギリス,フランス1980年,韓国1983年,ドイツ,スウェーデン1984年)。
 罪名は重大な犯罪としてアメリカの指標犯罪にほぼ匹敵するもの,及び依存性の強い犯罪として薬物犯罪を取り上げることとした。
 言うまでもなく,我が国とこれら諸外国とは,それぞれ犯罪構成要件が異なり,統計の取り方も同一でないため,正確な比較は困難である。しかし,我が国の女子犯罪の特徴と今後の動向につき一応の位置付けを得るために,諸外国の女子犯罪の動向を概括的に把握するとともに,我が国と諸外国の統計数値を比較することは,なお有益であると考える。以下,比較対象国別に検挙人員に占める女子比の高い罪名,女子犯罪に占める罪名別構成比及び女子少年の割合について,経年変化及び1990年時点の概況を明らかにし,次にこれらの項目について,我が国と諸外国との間の異同を明らかにする。