(1)　保護観察終了時の状況
　平成2年に保護観察を終了した人員(交通短期保護観察少年を除く。)の終了状況を保護観察の種類別に見ると，II-53表のとおりである。
(2)　保護観察中の再犯等
　平成2年に保護観察を終了した者のうち，交通短期保護観察少年を除いた者について，保護観察期間中に，再度の犯罪・非行により刑事処分(起訴猶予を含む。)又は保護処分を受けた者の比率(以下，本節においては「再犯率」という。)を保護観察受理時の罪名・非行名別に見ると，II-54表のとおりである。
　保護観察対象者の種類別に再犯率を見ると，保護観察付執行猶予者が29.4%で最も高く，次いで，少年院仮退院者24.7%，保護観察処分少年16.6%，仮出獄者0.9%となっている。
　II-55表は，仮出獄者の保護観察期間中及び同期間経過後における刑務所への再入所状況を，満期釈放者のそれと対比して見たものである。昭和59年から63年までの各年間に仮出獄した者のうち，出所後3年目までに24.4%ないし29.2%9者が再入所している。これを満期釈放者の出所後3年目までに再入所した者の割合(44.6%ないし50.7%)と比較すると，いずれの年においても，満期釈放者のそれよりもかなり低くなっている。

II-53表　保護観察の終了状況(平成元年，2年)

II-54表　受理時罪名・非行名別保護観察終了者の保護観察期間中における再犯率(平成2年)

II-55表　仮出獄者と満期釈放者の再入所状況(昭和59年〜63年)