3 帰住予定先の環境調整 矯正施設に収容されている者の社会復帰を円滑にするためには,本人の更生を円滑にするように,あらかじめ帰住予定先の環境を調整しておく必要がある。このため,保護観察所においては,本人が矯正施設に収容されている間に,家族その他の引受人との協議等を行って,引受人の家庭,近隣,交友関係,被害弁償,釈放後の生計の見込みなどを調査し,問題点の調整を図っている。この環境調整は,本人が矯正施設に収容された後速やかに開始され,釈放時まで継続的に行われる。 環境調整の経過及び結果を記載した報告書は,定期的に又は必要に応じて地方委員会及び本人を収容する矯正施設に送付され,仮釈放審理や矯正処遇の資料とされる。平成2年において,保護観察所は,受刑者2万7,706人及び少年院在院者4,924人の合計3万2,630人について環境調整事件を新規に受理し,同年12月31日現在で3万9,954人の環境調整を実施している。
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