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 平成 3年版 犯罪白書 第1編/第3章/第2節/1 

1 検察審査会に対する不服申立て

 I-62表は,平成元年までの5年間の検察審査会の事件の受理・処理状況を見たものである。元年において,検察審査会は,処理人員総数のうち76.8%について,「不起訴相当」すなわち検察官の不起訴処分を支持する議決をしており,4.9%について,「起訴相当又は不起訴不当」すなわち検察官の不起訴処分を支持しない議決をしている。起訴相当又は不起訴不当の議決があった場合,検事正(地方検察庁の長)は,これを参考にし,公訴を提起すべきものと考えるときは,起訴の手続をしなければならない。しかしながら,必ずしも公訴の提起を義務づけられるわけではない。

I-62表 検察審査会事件受理・処理人員(昭和60年〜平成元年)

I-63表 起訴相当・不起訴不当事件の原不起訴理由別事後措置(昭和60年〜平成元年)

 I-63表は,起訴相当又は不起訴不当の議決がなされた事件について,平成元年までの5年間に検察庁が採った事後措置を原不起訴理由別に見たものである。