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 平成 元年版 犯罪白書 第2編/第3章/第2節/7 

7 入所度数及び再犯期間

 II-29表は,最近3年間における新受刑者を入所度数別に見たものである。昭和63年における初入者と再入者(入所2度以上の者)の割合は,初入者が39.2%,再入者が60.8%となっている。再入者の中では,入所2度の者の比率が最も高いが,入所6度以上の者がこれに次いで高率である。男女別では,男子の61.5%,女子の45.9%が再入者であり,前年に比べ,男子が0.2ポイント上昇,女子が0.6ポイント低下している。

II-29表 新受刑者の入所度数別構成比(昭和61年〜63年)

 II-30表は,新受刑者のうち,前刑出所後の犯罪により再入所した者について,出所日から再入所に係る犯罪の最初の犯行日までの期間(以下「再犯期間」という。)の累積率を見たものである。総数では,再入受刑者(1万6,943人)の25.6%が前刑出所後6月未満で再び犯罪を犯しており,1年未満では,その率が44.8%となっている。なお,前刑が満期釈放であった者8,991人と仮釈放であった者7,952人とについて再犯期間を比較すると,前刑出所後1年未満に再犯を犯した者の比率は,仮釈放者の場合は36.1%であるのに対し,満期釈放者では52.6%であり,同じ再入者であっても,満期釈放者の方が仮釈放者よりも比較的早い時期に再犯に陥る傾向が見られる。

II-30表 再入受刑者の前刑出所事由別再犯期間累積率(昭和63年)