前の項目   次の項目        目次   図表目次   年版選択
 平成 元年版 犯罪白書 第2編/第2章/第2節/7 

7 勾留と保釈

 II-20表は,昭和60年以降3年間における第一審の公判事件終局総人員(家庭裁判所管轄の成人の少年に対する刑事事件を除く。)のうち,勾留された者の比率(勾留率)及びその中で保釈を許可されたものの比率(保釈率)等を見たものである。62年の勾留率は,地方裁判所で72.7%,簡易裁判所でも86.1%といずれも前年よりやや上昇している。他方,62年の保釈率は,地方裁判所で25.3%と前年より上昇し,簡易裁判所では10.1%と前年より低下している。

II-18表 第一審公判事件の審理期間の構成比(昭和60年〜62年)

II-19表 起訴から上訴審終局までの公判事件審理期間の構成比(昭和60年〜62年)

 II-21表は,昭和60年以降3年間について,保釈許可決定における保証金の金額を見たものである。50万円未満及び50万円以上70万円未満の各比率は逐年低下しているのに対し,100万円以上300万円未満の比率は逐年上昇し,62年には74.0%に達しているほか,300万円以上の比率も前年より0.6ポイント上昇しており,全体として,保証金の高額化の傾向が顕著である。

II-20表 第一審公判事件終局総人員の身柄状況(昭和60年〜62年)

II-21表 第一審公判事件の保証金額別保釈許可決定状況(昭和60年〜62年)