第2節 犯罪者の国外逃亡 日本国内で犯罪を犯して国外に逃亡している被疑者は,昭和62年末現在で241人であり,前年に比べて12人(5.2%)増加している。この内訳は,刑法犯の被疑者121人,特別法犯の被疑者120人であり,このうち83人(総数の34.4%)は,覚せい剤取締法違反,麻薬取締法違反及び大麻取締法違反の薬物事犯を犯した者である。国外逃亡被疑者の国籍を見ると,日本が87人(総数の36.1%)で最も多く,次いで大韓民国の36人(同14.9%)となっており,日本を含めたアジア地域の国の国籍をもつ者が合計220人で,総数の91.3%を占めている(警察庁刑事局の資料による。)。 我が国が昭和62年中に外国からの要請により,犯罪人の身柄を引き渡した事例はない。また,我が国が同年中に外国に対して犯罪人の引渡しを要請した事例もない(法務省刑事局の資料による。)。
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