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 昭和63年版 犯罪白書 第1編/第2章/第3節/1 

1 概  説

 I-33表は,最近3年間に検察庁が受理した公務員(法令により公務に従事する者とみなされる,いわゆる「みなす公務員」を除く。)による道交違反を除く犯罪を,罪名別に示したものである。昭和62年の受理人員総数は,前年より244人(1.1%)減少して2万1,755人となっている。これを罪名別に見ると,業過が1万7,758人(総数の81.6%,刑法犯の83.7%)と圧倒的に多く,62年の検察庁における道交違反を除く新規受理人員総数に占める業過の割合(総数の54.7%,刑法犯の62.7%)を大幅に上回っている。次いで多いのは職権濫用の537人であるが,そのほとんどは告訴・告発によるものである。その他が2,025人で前年より1,066人(111.2%)増加しているが,その大半は,同一受刑者が多数の矯正職員を殺人未遂等で告訴・告発した事件であって,事実自体が犯罪とならないものである。

I-34表 公務員犯罪の罪名別検察庁終局処理人員

 I-34表は,最近3年間における道交違反を除く公務員犯罪の検察庁における終局処理状況を示したものである。昭和62年における起訴人員総数は,前年より2,818人減少して1万283人となっており,起訴率は12.2ポイント下降して48.3%となっている。これは,圧倒的多数を占める業過の起訴率が下降(15.9ポイント)したことによるものである。罪名別に起訴率を見ると,収賄の73.5%が最も高く,特別法犯の62.6%がこれに次ぎ,以下,業過(53.1%)の順となっている。