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 昭和60年版 犯罪白書 第3編/第2章/第2節/3 

3 少年の刑事裁判

 III-26表は,昭和56年以降の3年間において第一審公判で有罪の裁判を受けた少年に対する科刑状況を見たものである。58年における有罪人員総数は668人で,前年より35人(5.0%)減少している。有期の懲役又は禁錮な言い渡された少年が657人と大部分を占めているが,その78.4%に当たる515人に執行猶予が言い渡され,実刑となった者は142人(前年は160人)である。有罪人員を罪名別に見ると,業過が全体の58.4%を占め,以下,覚せい剤取締法違反(9.4%),窃盗(7.2%),道路交通法違反(6.6%),傷害(6.1%)の順となっている。なお,第一審の裁判所は,事実審理の結果,刑事処分よりも保護処分に付するのが相当であると認めたときは,事件を家庭裁判所に移送しなければならないが,このようにして移送された者は,56年に5人,57年に10人,58年に7人となっている。

III-26表 少年の罪名別第一審公判事件有罪人員(昭和56年〜58年)