II-1表は，昭和59年における全国の検察庁の新規受理人員を，罪名別に前年と対比して見たものである。
　昭和59年の新規受理人員総数は336万9,463人で，前年より5万2,809人(1.6%)増加している。総数のうち，刑法犯は26.7%，特別法犯は73.3%となっており，交通関係業過を除く刑法犯は38万1,568人で11.3%，道交違反を除く特別法犯は16万103人で4.8%である。なお，交通関係業過は15.3%，道交違反は68.6%で，この両者で全体の83.9%を占めている。刑法犯について見ると，全体では前年より1万3,965人(1.5%)減少している。罪名別に見ると，増加しているのは，詐欺(2,761人，14.3%増)，横領(2,164人，9.4%増)などで，減少しているのは賭博・富くじ　(4,229人，33.3%減)，暴力行為等処罰法違反(1,707人，17.1%減)，殺人(302人，11.9%減)，交通関係業過(7,008人，1.3%減)などである。特別法犯について見ると，全体では前年より6万6,774人(2.8%)増加している。53年，54年と大幅に減少した道交違反は，55年以降増加に転じ，59年は前年より更に8万6,267人(3.9%)増加している。