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 昭和59年版 犯罪白書 第4編/第1章/第1節 

第4編 少年非行

第1章 少年非行の動向と特質

第1節 少年非行の動向

 少年非行とは,14歳(刑事責任年齢)以上20歳未満の少年による犯罪行為,14歳未満の少年による触法行為(刑罰法令に触れる行為をしたが,刑事責任年齢に達しないため責任を問われない行為),及び虞犯(保護者の正当な監督に服しない性癖,不良交際など,それ自体としては犯罪ではないが,犯罪を犯すおそれがあると認められる行状)という3種類の行為又は行状を総称する概念である(少年法3条1項)。
 犯罪現象として少年非行の動向を見る場合には,それ自体としては犯罪ではない虞犯については,犯罪行為及び触法行為とは区別するのが相当であると同時に,犯罪行為と触法行為については,これを統一的に見るのが相当な場合が多い。したがって,本章では,原則として,刑罰法令に触れる違法行為という意味で,犯罪行為と触法行為を包括して「非行」ということにし,非行少年の検挙と補導を併せて検挙と呼び,虞犯少年の補導と区別することとする。