昭和58年における交通関係業過を除く刑法犯検挙人員は，I-43表のとおり，43万8,705人(成人24万1,922人，少年19万6,783人)で，このうち，「精神障害者」又は「精神障害の疑いのある者」(精神障害のため自傷他害のおそれがあるとして精神衛生法24条に基づく都道府県知事への通報の対象とされた者)は2,461人(成人2,295人，少年166人)である。なお，警察官から精神衛生法24条に基づき都道府県知事に通報された者のうち，64.9%は精神衛生鑑定医の診察の結果，精神障害者と認定されている(後出58ページ，I一45表参照)。検挙人員中に占める精神障害者及びその疑いのある者の比率は0.6%(成人0.9%，少年0.1%)であるが，罪名ごとの比率を見ると，殺人で9.8%，放火で14.7%と目立って高くなっている。