新受刑者のうち，有期の懲役受刑者について，刑法上の累犯非累犯別。比率を見ると，III-35表のとおりである。昭和55年における累犯の比率は51.9%であるが，性別で見ると，男子の累犯者率52.5%に比べて女子の累犯者率は32.5%とかなり低い。

III-35表　新受刑者の累犯・非累犯別人員の比率(昭和40年，45年，50年，54年，55年)

　III-36表は，新受刑者中の再入受刑者(入所2度以上の受刑者)について，前刑出所後本犯までの期間(再犯期間という。)の累積率を見たものである。昭和55年では，前刑出所前の犯罪による再入者を除いた再入受刑者(1万6,320人)の26.4%が前刑出所後6月未満，46.3%が1年未満で，それぞれ，再犯をして入所している。また，満期釈放になった再入受刑者9,228人と仮釈放になった再入受刑者7,083人とについて再犯期間を比較すると，前刑出所後1年未満で再犯をした者は，仮釈放者は37.2%であるのに対して，満期釈放者では53.4%であり，同じ再入受刑者であっても，満期釈放者の方が仮釈放者よりも早い時期に再犯に陥る傾向が見られる。

III-36表　新受刑者中再入者の前刑出所事由別再犯期間累積率(昭和55年)

III-37表　新受刑者中暴力組織加入者(昭和45年，50年，53年〜55年)