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4 欧米諸国における爆弾事件 爆弾事件の発生状況は,社会の治安状態を示す指標の一つと考えられるが,欧米諸国における爆弾事件の発生件数を各国の公的統計資料によって見ると,I-32表のとおりである。
アメリカでは,発火装置による放火事件を除外して爆弾事件のみに限っても,1979年において832件の爆弾事件が発生しているが,このうち,過激派集団が自派の犯行と声明した事件が41件である。ドイツ連邦共和国では,爆弾事件の総数は統計上明らかでないが,「国家保護犯罪」として解明された爆弾事件は,同年において22件発生している。フランスでは,同年において,爆弾事件が596件発生し,このうち過激派集団による事件が148件である。 我が国の最近の治安状態は,爆弾事件の発生状況から見る限り,欧米諸国に比べて,かなり良好と言えるであろうが,爆弾事件の危険性・悪質性にかんがみ,今後も十分な警戒が必要であろう。 I-30表 爆発物使用事犯認知状況(昭和46年〜55年) I-31表 ゲリラ事件認知件数(昭和53年〜55年) I-32表 欧米誌国における爆弾事件の発生件数(1977年〜79年) |