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 昭和53年版 犯罪白書 第4編/第2章/第4節/1 

1 新収容者の特性

 昭和52年中に入所した少年受刑者(裁判時20歳未満の者をいい,入所時に20歳を超えている者を含む。以下,本節において同じ。)は,113人で,うち20歳未満のものは,87人である。52年末現在の少年受刑者は127人で,いずれも43年をピークに44年以降減少を続けている。
 少年受刑者中20歳未満のもの87人の罪名別人員はIV-63表のとおりであり,前年に比べて各罪名ともおおむね減少しているが,その中で,業務上(重)過失致死傷,窃盗は比較的減少しておらず,総数に対する比率ではむしろ増加している。これに対して,前年増加を見た強姦,殺人の減少が目立ち,特に強姦は実数において三分の一に減少している。傷害・暴行の減少も目立っている。

IV-63表 20歳未満新受刑者の罪名別人員(昭和50年〜52年)

 刑名及び刑期別人員については,IV-64表のとおりで,懲役の刑期について見ると,前年が前々年に比べてどちらかと言えば刑期の長い者が多くなっていたのに対して,昭和52年においては刑期の短い者が増加している。禁錮については,前年少数であった1年を超え2年以下の者が52年では半数以上となっている。

IV-64表 20歳未満新受刑者の刑名・刑期別人員(昭和50年〜52年)

 処分歴については,刑務所入所歴のある者は皆無で全員が初入者であるが,保護処分については,IV-65表に示すとおり,昭和50年まで減少してきた保護処分歴を有する者の比率は,51年以降,漸増の傾向にある。

IV-65表 少年新受刑者中初入者の保護処分歴人員(昭和50年〜52年)