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 昭和42年版 犯罪白書 第二編/第二章/二 

二 婦人補導院における処遇

 婦人補導院は,売春防止法第一七条の規定により補導処分に付された満二〇歳以上の女子を収容して,これを更生させるために必要な補導を行なう国立の施設で,東京(八王子市),大阪(堺市)および福岡(福岡市)の三か所に設けられている。補導処分は,刑罰ではなく,一種の保安処分であるが,制度の性質上,社会防衛のためというよりは,むしろ,本人の保護,矯正のためのものである。したがって,婦人補導院における処遇は,在院者が,社会生活に適応するために必要な生活指導と職業の補導,さらに,その更生の妨げとなる心身の障害に対する医療を行なうことに,その重点がおかれている。