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令和元年版 犯罪白書 第3編/第3章/第1節/7

7 国際刑事裁判所

平成10年(1998年),国連主催の外交会議において,国際刑事裁判所に関するローマ規程が作成され,平成14年(2002年)の発効を経て,オランダのハーグに国際刑事裁判所(ICC:International Criminal Court)が設置された。同裁判所は,集団殺害犯罪,人道に対する犯罪,戦争犯罪及び侵略犯罪を犯した個人を,国際法に基づき訴追し,処罰するための常設の国際刑事法廷であり,対象犯罪に対して管轄権を有する国が捜査,訴追を行う意思又は能力がない場合にのみ管轄権を行使する。

我が国は,平成19年(2007年)に,国際刑事裁判所の加盟国となり,これまで通算3人の日本人が裁判官に就任している。また,同裁判所が管轄権を有する事件の捜査等への協力のための手続等を定めた国際刑事裁判所に対する協力等に関する法律(平成19年法律第37号)も施行されている。