前の項目 次の項目       目次 図表目次 年版選択

平成30年版 犯罪白書 第7編/第3章/第1節/2

2 人口比

我が国の高齢者人口は,最近20年間において,平成10年の約2,050万8,000人(女性は約1,199万1,000人)から29年の約3,515万2,000人(女性は約1,989万1,000人)と約1.7倍(女性は約1.7倍)に増加している。このうち,65〜69歳の者は,10年の約685万6,000人(女性は約362万4,000人)から29年の約992万1,000人(女性は約512万3,000人)と約1.4倍の増加(女性は約1.4倍の増加)にとどまるのに対し,70歳以上の者は,10年の約1,365万1,000人(女性は約836万7,000人)から29年の約2,523万1,000人(女性は約1,476万8,000人)と約1.8倍に増加(女性は約1.8倍の増加)している(総務省統計局の人口資料による。)。

刑法犯検挙人員の人口比の推移(最近20年間)を総数・女性別に見るとともに,これを年齢層別に見ると,7-3-1-3図のとおりである。

総数における高齢者の刑法犯検挙人員の人口比は,平成10年以降,65〜69歳の者では18年まで,70歳以上の者では19年まで,それぞれ上昇し,以後は,65〜69歳の者では緩やかに低下し,70歳以上の者ではおおむね横ばいであり,高齢者の検挙人員が,18〜19年頃までは,これらの年齢層の人口の増加を上回る勢いで増加していたことが読み取れる。10年と比べると,29年には,65〜69歳の者が約1.5倍の147.4,70歳以上の者が約2.5倍の125.4にそれぞれ上昇したが,それでも,20〜64歳の者の202.1と比較すると低く,10年以降,20〜64歳の者よりも低い傾向で推移している。他方,女性高齢者の人口比は,同様に10年と比べると,29年には,65〜69歳の女性が約1.3倍の75.2,70歳以上の女性が約2.5倍の77.2にそれぞれ上昇したが,65〜69歳の者の人口比は13年に,70歳以上の者の人口比は24年に,それぞれ20〜64歳の者の人口比を上回っており,29年も同年齢層の人口比(73.8)よりも高い状況にある。

高齢者の刑法犯検挙人員の人口比は,総数,女性のいずれにおいても,ピーク時から低下しているが,70歳以上の女性の人口比の低下幅が最も小さく,ほとんど横ばいであった。

7-3-1-3図 刑法犯 検挙人員の年齢層別人口比の推移(総数・女性別)
7-3-1-3図 刑法犯 検挙人員の年齢層別人口比の推移(総数・女性別)
Excel形式のファイルはこちら