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平成27年版 犯罪白書 第3編/第2章/第4節/1

第4節 少年院
1 少年院入院者
(1)少年院入院者の人員の推移

3-2-4-1図は,少年院入院者の男女別の人員及び女子比の推移(昭和24年以降)を見たものである。その人員は,昭和49年に戦後最低(1,969人)となった後,増減を繰り返し,最近20年間では,平成12年(6,052人)をピークに減少傾向が続いており,26年は2,872人(前年比10.1%減)であった(CD-ROM資料3-12参照)。

3-2-4-1図 少年院入院者の人員(男女別)・女子比の推移
3-2-4-1図 少年院入院者の人員(男女別)・女子比の推移
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(2)少年院入院者の特徴
ア 年齢

3-2-4-2図は,年齢層別に少年院入院者の人員及び人口比の推移(最近20年間)を見たものである。

その人員は,中間少年と年長少年では,平成13年をピークとして,その後,おおむね減少傾向にあり,26年は,中間少年は1,174人(前年比12.7%減),年長少年は1,208人(前年比0.1%増)であった。年少少年も,24年から3年連続で減少しており,26年は490人(前年比23.6%減)であった。同年における年少少年及び中間少年の人口比は,前年に比べ低下したが,年長少年の人口比は,前年より上昇した。

なお,平成26年における14歳未満の少年院入院者は,9人(いずれも男子)であった(矯正統計年報による。)。

3-2-4-2図 少年院入院者の人員・人口比の推移(年齢層別)
3-2-4-2図 少年院入院者の人員・人口比の推移(年齢層別)
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イ 非行名

3-2-4-3図は,平成26年における少年院入院者の非行名別構成比を男女別で見るとともに,これを年齢層別に見たものである。男子の構成比を見ると,いずれの年齢層でも窃盗,傷害・暴行の順に高いが,年齢層が上がるにつれて,窃盗の構成比が低くなり,詐欺や強盗の構成比が高くなっている。女子の構成比を見ると,総数は,窃盗,傷害・暴行,ぐ犯の順に高かった。女子は,男子と比べ,ぐ犯,覚せい剤取締法違反の構成比が高く,年齢層が上がるにつれて,傷害・暴行やぐ犯の構成比が低くなり,覚せい剤取締法違反の構成比が顕著に高くなっている(CD-ROM資料3-13参照)。

3-2-4-3図 少年院入院者の非行名別構成比(男女別,年齢層別)
3-2-4-3図 少年院入院者の非行名別構成比(男女別,年齢層別)
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ウ 教育程度,就学・就労状況

3-2-4-4図及び3-2-4-5図は,平成26年における少年院入院者の教育程度別構成比及び就学・就労状況別構成比を,男女別に見たものである。教育程度については,男子は高校中退,中学卒業の構成比が高く,女子は高校中退の構成比が高い。就学・就労状況については,女子は,男子と比べ学生・生徒及び無職者の構成比がいずれも約4割と高い。

3-2-4-4図 少年院入院者の教育程度別構成比(男女別)
3-2-4-4図 少年院入院者の教育程度別構成比(男女別)
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3-2-4-5図 少年院入院者の就学・就労状況別構成比(男女別)
3-2-4-5図 少年院入院者の就学・就労状況別構成比(男女別)
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エ 不良集団関係

3-2-4-6図は,平成26年における少年院入院者の不良集団関係別構成比を男女別に見たものである。男女共に,不良集団関係のない者の割合が半数を超えている。

3-2-4-6図 少年院入院者の不良集団関係別構成比(男女別)
3-2-4-6図 少年院入院者の不良集団関係別構成比(男女別)
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オ 保護者の状況

3-2-4-7図は,平成26年における少年院入院者の保護者状況別構成比を男女別に見たものである。総数では,保護者が実母のみである者の構成比は,26年は39.4%であり,17年と比べ6.8pt高いのに対し,保護者が実父母である者の構成比は,26年は32.8%であり,17年と比べ9.4pt低い(矯正統計年報による。)。

3-2-4-7図 少年院入院者の保護者状況別構成比(男女別)
3-2-4-7図 少年院入院者の保護者状況別構成比(男女別)
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