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平成24年版 犯罪白書 第7編/第4章/第2節/3

3 民間資源の開拓と連携の強化

就労や住居に関する支援以外の社会復帰のための支援においても,矯正処遇,社会内処遇の各場面で,様々な形で官民協働の取組や医療や福祉の専門家,地域の団体等の民間による協力・参加が進んでいる。そのほか,例えば,更生した少年院出院者が他の少年院出院者を支援する活動等の新しい取組も始まっており,更なる活動の多様化と矯正・更生保護機関との連携が期待される。古くから活動している矯正施設における篤志面接委員,教誨師,更生保護における保護司,更生保護女性会やBBS会等も,例えば,社会貢献活動への協力等,その活動の場は広がっている。社会復帰支援の裾野を広げ,多様な支援ニーズに応える意味からも,これら民間の役割に対する期待が高まっている。他方,例えば,債務整理等の問題や被害者に対する償いの橋渡しといった法的支援はニーズがありながら,法律専門家等との連携は必ずしも十分ではなく,更に開拓の余地があるものと思われる。また,「再犯防止に向けた総合対策」には,例えば,本特集で触れなかった女性犯罪者や暴力団関係者についても,女性の特徴的な傾向に基づいた指導・支援や暴力団離脱指導・支援が強化すべき取組として挙げられている。こうした取組も,矯正・更生保護の処遇機関だけでなく,ノウハウや専門性を持ったその他多くの関係機関や民間団体との連携が必要である。このほかにも,様々な側面から,犯罪者や非行少年の社会復帰を支援している団体や個人も少なくないと思われる。今後は,これまで連携してきた団体等との連携をより強固なものとし,これまで連携が不十分であった団体等との連携の可能性を探り,さらに,連携が手薄の分野での連携先の開拓を進め,刑務所出所者等の社会復帰支援のためのより広く緊密なネットワークを将来にわたって持続可能なものとして構築していくことが望まれる。