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平成22年版 犯罪白書 第7編/第1章/第5節/1

第5節 少年

1 少年の重大事犯の動向

殺人及び強盗について,少年の検挙人員の推移(昭和29年以降)を年齢層別に見ると,7‐1‐5‐1図のとおりである。

殺人の検挙人員は,近年は,おおむね,年長少年及び中間少年が20〜30人台,年少少年が10人前後,触法少年が10人未満で推移しており,平成21年は,合計で52人(前年比5.5%減)であった。強盗の検挙人員は,触法少年を除く各年齢層では,5年前後から急増したが,16年に急減した後,おおむね減少傾向にあり,触法少年では,昭和62年以降10〜30人台で推移しており,平成21年は,合計で713人(同3.0%減)であった。なお,同年において,強盗の多くは,路上強盗であった(警察庁生活安全局の資料による。)。

傷害致死,強姦及び放火について,14歳以上の少年の検挙人員の推移(昭和55年以降)を見ると,傷害致死及び強姦は,平成10年(143人,455人)をピークにおおむね減少傾向にあり,21年は,それぞれ8人(前年比13人減),120人(同7人減)であった。放火については,元年以降80〜113人で推移していたが,20年は66人に減少し,21年は83人(同17人増)であった(警察庁の統計による。)。

なお,最近30年間における重大事犯の年齢層別検挙人員の推移については,第1章第1節5項参照。

7‐1‐5‐1図  少年による殺人・強盗 検挙人員の推移(年齢層別)