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 平成21年版 犯罪白書 第7編/第4章/第2節/2 

2 再犯防止に資する新たな制度の検討等

(1)法制審議会における調査審議

 法務大臣からの諮問を受け,法制審議会の部会において,現在,次の制度について,調査審議が行われている。
 ア 社会貢献活動を特別遵守事項とする制度
 保護観察処遇を一層充実させ,犯罪者の改善更生・再犯防止を促進するために,社会貢献活動に従事することを保護観察対象者の特別遵守事項とすることができるようにする制度である。
 イ 刑の一部の執行猶予制度
 施設内処遇と社会内処遇とをより適切に連携させ,犯罪者の改善更生・再犯防止を促進するために,裁判所が懲役又は禁錮を言い渡すと同時にその刑の一部の執行を猶予し,さらに,必要に応じて,その猶予の期間中保護観察に付すことを言い渡すことにより,一定期間の懲役又は禁錮の刑の執行後,相応の期間にわたり残刑の執行を猶予すること及びその期間中保護観察を実施することを可能とする制度である。

(2)再犯防止施策の検討に資する調査研究

 行動計画2008は,GPS装置を利用した再犯防止施策の導入の可否の検討を課題として挙げている。これを受けて,法務省では,諸外国において実施されているGPS装置等を利用して犯罪者の位置情報を確認する制度について,幅広い観点から調査研究を行うことを検討している。