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 平成21年版 犯罪白書 第2編/第4章/第2節/2 

2 給養・医療・衛生等

 被収容者には,その体質,健康,年齢,作業等を考慮して,必要な食事及び飲料(湯茶等)が支給されるほか,日常生活に必要な衣類,寝具,日用品等が貸与又は支給される。また,日用品等について,外部からの差入れ(自費購入を含む。)も認められている。
 平成21年度の一日の副食費は,成人の受刑者一人当たり421.50円である(法務省矯正局の資料による。)。なお,被収容者で高齢の者,妊産婦,体位が著しく異なる者(身長が著しく高い者又は低い者をいう。),体力の消耗が激しい作業に従事している者,宗教上の理由又は食習慣の著しい違いにより通常の食事を摂取できない者等に対しては,通常と異なる食事等を支給するなど配慮している。
 刑事施設には,その規模や役割に応じて,医務部,医務課等が置かれ,医師その他の医療専門職員が配置され,医療及び衛生関係業務に従事している。専門的に医療を行う刑事施設として,八王子,岡崎,大阪及び北九州の各医療刑務所が設置されているほか,全国で6の医療重点施設(札幌,宮城,府中,名古屋,広島及び福岡の各刑務所)が指定されており,これら10施設には,医療機器や医療専門職員が集中的に配置されている。