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 平成19年版 犯罪白書 第1編/第1章/第1節/2 

2 検挙人員

 刑法犯の検挙人員は,平成10年に100万人を超えた後,翌11年以降16年まで毎年戦後最多を更新したが,17年に減少に転じ,18年は前年より3万7,121人(2.9%)減少した。
 平成18年の刑法犯の罪名別検挙人員は,1-1-1-2表のとおりであり,その罪名別構成比は,1-1-1-3図[2]のとおりである。
 罪名別検挙人員の構成比を見ると,交通関係業過が69.0%を占め,次いで,窃盗,横領,傷害の順であった。
 一般刑法犯検挙人員の年齢層別構成比の推移(最近30年間)は,1-1-1-5図のとおりである。
 60歳以上の者の比率は,昭和52年には2.9%であったが,平成18年には17.5%に上昇した。また,同年は,65歳以上の者が12.1%を占めている。

1-1-1-5図 一般刑法犯検挙人員の年齢層別構成比の推移

 女子一般刑法犯検挙人員及び女子比の推移(昭和21年以降)は,1-1-1-6図のとおりである。
 検挙人員は,昭和25年,39年,58年のピークを経て,平成期に入って減少した後,平成4年の5万2千人台を底として増加に転じていたが,18年は8万1,716人(前年比2,459人(2.9%)減)となった。  女子比は,昭和21年以降上昇傾向にあり,63年に初めて20%を超えた後,おおむね20%前後で推移しており,平成18年は21.2%(前年比0.5ポイント低下)であった。
 なお,女子(14歳以上)の人口10万人当たりの一般刑法犯の検挙人員の比率(人口比)は,平成期に入ってからは,おおむね100から130の間であったが,平成13年以降は上昇傾向にあり,18年は142.0(前年比4.9ポイント低下)となった。

1-1-1-6図 女子一般刑法犯検挙人員・女子比の推移

 女子一般刑法犯の罪名別検挙人員(平成18年)は,1-1-1-7表のとおりである。
 窃盗が最も多く,次いで,横領,詐欺,傷害の順であった。窃盗の81.0%が万引きであり,横領のほとんどが遺失物等横領である。
 同検挙人員中で女子比が高い罪種は,殺人のうちの嬰児殺(94.1%)及び窃盗のうちの万引き(43.4%)である。
 女子一般刑法犯の罪名別少年比を見ると,恐喝(58.6%)で少年比が高いのが目立っている。

1-1-1-7表 女子一般刑法犯の罪名別検挙人員