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 平成18年版 犯罪白書 第4編/第2章/第4節/1 

1 新入院者

(1) 新入院者数の推移

 新入院者の男女別人員の推移(昭和24年以降)は,4-2-4-1図のとおりである。
 昭和20年代後半及び30年代前半は,戦後の社会・経済の混乱等を背景として,被収容少年が激増し,新入院者は,おおむね8,000〜1万1,000人台の間で推移したが,その後は減少を続け,49年には戦後最低(1,969人)となった。しかし,その後,再び増加し,近年は,おおむね4,000〜5,000人台で推移している(CD-ROM資料4-12参照)。

4-2-4-1図 少年院新入院者の男女別人員の推移

(2) 新入院者の特徴

ア 年齢

 新入院者の年齢層別構成比の推移(昭和50年以降)は,4-2-4-2図のとおりである。
 昭和50年に過半数を占めていた年長少年の比率は,その後緩やかに低下し,平成11年から13年までは中間少年が年長少年をわずかに上回っていたが,14年以降,年長少年が中間少年を上回っている。

4-2-4-2図 少年院新入院者の年齢層別構成比の推移

イ 非行名

 平成17年における新入院者の男女・年齢層別の非行名別構成比は,4-2-4-3図のとおりである。
 男女別に見ると,男子では,窃盗の比率が最も高いのに対し,女子では,覚せい剤取締法違反の比率が最も高い。
 年齢層別に見ると,男子では,年齢層が上がるにつれて,窃盗及び傷害・暴行の比率が低くなっている。女子では,年齢層が上がるにつれて,覚せい剤取締法違反の比率が高くなる一方,ぐ犯及び傷害・暴行の比率が低くなっている(CD-ROM資料4-13参照)。

4-2-4-3図 少年院新入院者の男女・年齢層別の非行名別構成比

ウ 国籍等

 外国人新入院者の国籍等別人員の推移(平成8年以降)は,4-2-4-4図のとおりである。
 平成8年には外国人の約70%が韓国・朝鮮で占められていたが,17年はブラジル国籍の者が約45%と最も多くなっている。

4-2-4-4図 外国人新入院者の国籍等別人員の推移

エ 保護処分歴

 平成17年における新入院者の男女別の保護処分歴別構成比は,4-2-4-5図のとおりである。
 男子と比較して,女子の方が保護処分歴のない者の比率が高い。

4-2-4-5図 少年院新入院者の男女別の保護処分歴別構成比

オ 教育程度

 平成17年における新入院者の男女別の教育程度別構成比は,4-2-4-6図のとおりである。
 男子では,中学卒業の比率が最も高いのに対し,女子では,高校中退の比率が最も高い。

4-2-4-6図 少年院新入院者の男女別の教育程度別構成比

カ 就学・就労状況

 平成17年における新入院者の男女別の就学・就労状況別構成比は,4-2-4-7図のとおりである。
 男子と比較して,女子の方が無職及び学生・生徒の比率が高く,有職の比率が低い。

4-2-4-7図 少年院新入院者の男女別の就学・就労状況別構成比

(平成17年)

キ 不良集団関係

 平成17年における新入院者の男女別の不良集団関係別構成比は,4-2-4-8図のとおりである。
 男女ともに,地域不良集団と関係を有する者の比率が最も高い。女子は,男子と比べ,暴走族と関係を有する者の比率が低く,暴力団と関係を有する者の比率がやや高い。

4-2-4-8図 少年院新入院者の男女別の不良集団関係別構成比

ク 保護者の状況

 平成17年における新入院者の保護者の状況を見ると,保護者が実父母である者は42.2%(男子43.0%,女子35.9%)であり,前年と比べて,総数で約3ポイント低下した(矯正統計年報による。)。