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 平成17年版 犯罪白書 第3編/第1章/第3節 

第3節 財産上の被害

 財産犯(強盗,恐喝,窃盗,詐欺,横領及び遺失物等横領をいう。以下,本節において同じ。)の認知件数及び被害額(被害者が法人その他の団体である場合を含む。)(最近10年間)は,3-1-3-1表のとおりである。
 財産犯の認知件数及び被害総額は,平成8年以降14年まで増加傾向にあったが,15年以降減少し,16年の認知件数は219万720件(前年比9.2%減),被害総額は約3,258.5億円(同4.1%減)であった。16年の被害額を罪名別に見ると,窃盗によるものが約2,358.1億円で,被害総額の72.4%を占め,次いで,詐欺によるものが約670.9億円(20.6%),横領によるものが約128.3億円(3.9%)であった。

3-1-3-1表 財産犯の認知件数・被害額

 平成16年の財産犯による財産上の被害のうち,現金被害の総額は,約1,289.3億円であり,その内訳を罪名別に見ると,詐欺によるものが約602.6億円(前年比57.9%増)と急増し,被害総額の46.7%を占め,次いで,窃盗によるものが約522.7億円(同12.1%減)で40.5%を占めている。
 平成16年の窃盗による現金被害を,窃盗の種類別に見ると,侵入盗によるものが約281.1億円で,財産犯による現金被害総額の21.8%を占め,非侵入盗によるものが約236.3億円で18.3%を占めている(警察庁の統計による。)。