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 平成17年版 犯罪白書 第2編/第2章/第4節 

第4節 被疑事件の処理

 検察庁終局処理人員の処理区分別構成比及び公判請求人員の推移(最近10年間)は,2-2-4-1図のとおりである。
 平成16年における検察庁終局処理人員は,218万3,811人であり,その内訳は,公判請求14万8,939人(6.8%),略式命令請求75万4,128人(34.5%),起訴猶予97万7,616人(44.8%),その他の不起訴6万4,054人(2.9%),家庭裁判所送致23万9,074人(10.9%)であった(巻末資料2-2参照)。

2-2-4-1図 検察庁終局処理人員の処理区分別構成比及び公判請求人員の推移

 公判請求人員は,平成7年以降10年連続で増加している。16年は,前年より2,442人増加しており,7年と比較すると,5万4,106人(57.1%)多い。公判請求の比率も,7年に4.7%であったのが漸増し,16年には6.8%となった(巻末資料2-2参照)。
 検察庁終局処理人員の罪種別起訴率の推移(最近20年間)は,2-2-4-2図のとおりであり,罪種別起訴猶予率の推移(最近20年間)は,2-2-4-3図のとおりである。
 平成16年における全事件の起訴率は46.4%,起訴猶予率は52.0%であった。全事件の起訴率は低下傾向,起訴猶予率は上昇傾向にある(巻末資料2-3参照)。

2-2-4-2図 罪種別起訴率の推移

2-2-4-3図 罪種別起訴猶予率の推移

 不起訴処分を受けた者(交通関係業過及び道交違反を除く。)の理由別人員(最近10年間)は,2-2-4-4表のとおりである。
 平成16年において,起訴猶予により不起訴処分とされた者は,前年比15.1%増の10万1,953人(70.5%)であり,心神喪失により不起訴処分とされた者は,同6.5%減の374人(0.3%)であった。ここ数年,起訴猶予の比率が以前よりやや低く70%台前半で推移し,「嫌疑なし・嫌疑不十分」の比率が以前よりやや高く20%前後で推移している。

2-2-4-4表 不起訴処分の理由別人員