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 平成17年版 犯罪白書 第1編/第1章/第1節/1 

1 認知件数と発生率

 刑法犯の認知件数は,平成8年(246万5,503件)以降,毎年戦後最多を更新し,12年に300万件を超え,14年には戦後最多の369万3,928件を記録した。翌15年に減少に転じ,16年は342万7,606件(前年比21万8,647件(6.0%)減)となったが,依然として高水準にある。

1-1-1-1図 刑法犯の認知件数・検挙人員・発生率の推移

 例年刑法犯の認知件数の約60%を占めてきた窃盗が,平成15年に前年比14万1,644件(6.0%)減少したのに引き続き,16年も同25万4,270件(11.4%)減少しており,これが刑法犯の認知件数全体を減少させた要因となっている。
 平成16年の刑法犯の罪名別認知件数は,1-1-1-2表及び1-1-1-3図[1]のとおりである。
これまでと同様,窃盗が198万1,574件(57.8%)と60%近くを占め,次いで,交通関係業過(25.2%),器物損壊(6.6%),横領(遺失物等横領を含む。以下,本節において同じ。3.0%。),詐欺(2.4%)の順であった。
 刑法犯の発生率の動向は,認知件数とほぼ同様である。平成10年(2,127.2)以降,毎年戦後最高を更新し,14年には戦後最高の2,898.7を記録した。翌15年に低下に転じ,16年は2,684.4(前年比172.7ポイント低下)となったが,認知件数と同様,依然として高水準にある。

1-1-1-2表 刑法犯の主要罪名別認知件数・検挙件数・検挙人員・検挙率