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 平成16年版 犯罪白書 第4編/第1章 

第4編 少年非行の動向と非行少年の処遇

第1章 少年非行の動向と特質

 我が国の少年法でいう少年非行とは,
[1] 14歳(刑事責任年齢)以上20歳未満の少年による犯罪行為
[2] 14歳未満の少年による触法行為(刑罰法令に触れるが,刑事責任年齢に達しないため刑事責任を問われない行為)
[3] 20歳未満の少年の虞犯(次のいずれかの事由があって,その性格又は環境に照らして,将来,罪を犯し,又は刑罰法令に触れる行為をするおそれがあると認められる行状)
ア 保護者の正当な監督に服しない性癖のあること
イ 正当の理由がなく家庭に寄り附かないこと
ウ 犯罪性のある人若しくは不道徳な人と交際し,又はいかがわしい場所に出入りすること
エ 自己又は他人の徳性を害する行為をする性癖のあること
 を総称する概念であり,家庭裁判所の審判に付すべき非行少年は,これらに対応する[1]犯罪少年,[2]触法少年及び[3]虞犯少年の3種類の少年とされている。
 なお,本章では,現行の少年法が施行(昭和24年1月)される前の少年非行の動向を見る場合であっても,20歳未満の者を少年として扱うこととする。また,特に断りのない限り,犯罪少年と触法少年の検挙及び補導を併せて「検挙」と呼び,虞犯少年の「補導」と区別する。