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 平成16年版 犯罪白書 第3編/第1章/第1節/3 

3 財産上の被害

 3-1-1-4表は,財産犯(強盗,恐喝,窃盗,詐欺,横領及び遺失物等横領をいう。以下,本節において同じ。)による財産上の被害について,認知件数,人が被害者となった事件の認知件数及び被害総額(被害者が法人又は団体である場合を含む。)の推移を,平成6年以降の10年間について見たものである。
 平成15年の人が被害者となった事件の認知件数は210万51件(前年より11万7,323件,5.3%の減少),被害総額全体は約3,397.9億円(同約360.9億円,9.6%の減少)であり,共に8年以降14年まで増加傾向にあったものが減少した。被害総額を罪名別に見ると,15年には,窃盗によるものが約2,690.8億円で,被害総額全体の約8割を占め,次いで,詐欺によるものが約491.2億円(14.5%),横領によるものが約145.8億円(4.3%)である。

3-1-1-4表 財産犯の認知件数・被害額

 また,平成15年の財産犯による財産上の被害のうち,現金被害の総額は約1,133.2億円であるが,その内訳を罪名別に見ると,窃盗が約594.8億円で被害金額全体の52.5%を占め,詐欺が約381.7億円で33.7%を占めている。なお,窃盗の手口別に現金被害を見ると,侵入盗によるものが約337.7億円で現金被害全体の29.8%を占め,非侵入盗によるものが約252.2億円で22.3%を占めている(警察庁の統計による。)。