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 平成15年版 犯罪白書 第5編/第2章/第3節/1 

第3節 犯行場所・手口と犯行時間帯から見た強盗の動向

1 犯行場所・手口から見た強盗の動向

 前述のとおり,強盗については近年増加傾向が著しいが,その犯行場所・手口の推移を見たのが,5―2―3―15―2―3―2図である。侵入強盗と非侵入強盗との推移を比較すると,平成元年ころまでの約15年間はともにほぼ横ばいないし減少気味であったが,その後増加傾向に転じ,非侵入強盗では8年以降,侵入強盗ではそれより2年遅れた10年以降増加が著しく,14年の非侵入強盗は7年の3.7倍に,14年の侵入強盗は9年の2.4倍にそれぞれ伸びている。非侵入強盗と侵入強盗の認知件数の比率を見ると,従前はほぼ同程度であったのに,近年,非侵入強盗の増加が著しいため,非侵入強盗の比率が上昇している。さらに過去20年間にわたるその内訳を昭和58年,平成5年,14年について見ると,非侵入強盗の比率は,47.9%,55.7%,65.1%と上昇し,その中でも特に路上強盗の比率が,17.7%,28.0%,41.4%と急激に上昇している。路上で強盗被害に合う比率は次第に上昇していることが分かる。

5―2―3―1図 侵入強盗と非侵入強盗の認知件数の推移

5―2―3―2図 強盗手口別認知件数の推移