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 平成15年版 犯罪白書 第1編/第2章/第2節/1 

1 外国人出入国の動向

 外国人新規入国者数は増加傾向にあり,平成14年は,前年より41万6,983人(9.9%)増加して464万6,240人となった。新規入国者増加の主な理由としては,ワールドカップ・サッカー大会の開催,成田空港暫定平行滑走路の供用開始による国際便の増加,日中国交回復30周年記念事業及び中国からの団体旅行の増加等が考えられる。
 平成14年の外国人新規入国者を出身地域別に見ると,前年同様,アジア地域が6割を超え,次いで,北米地域,ヨーロッパ地域,オセアニア地域,南米地域,アフリカ地域の順となっている。また,国籍(出身地を含む。)別では,韓国が112万1,672人(24.1%)で最も多く,以下,台湾84万8,283人(18.3%),米国66万7,296人(14.4%),中国(台湾及び香港を除く。)27万2,894人(5.9%)となっている。特に台湾・香港を除く中国の新規入国者は,3年連続して20%前後の増加を示しており,今後の動向が注目される。
 平成14年の外国人新規入国者の在留資格を見ると,観光等を目的とする「短期滞在」が92.6%でそのほとんどを占め,次いで,「興行」(2.7%),「研修」(1.3%),「就学」(0.6%),「留学」(0.5%),「定住者」(0.5%)等となっている。
 我が国に在留する外国人のうち,不法残留者の数(推計値)は,過去最高を記録した平成5年5月1日現在(29万8,646人)以降,減少傾向にあり,15年1月1日現在で22万552人(前年同日現在と比べ3,515人,1.6%減)となっている(法務省入国管理局の資料による。)。