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 平成13年版 犯罪白書 第4編/第6章/4 

4 来日外国人による犯罪の増加とその概要

 外国人による交通関係業過を除く刑法犯の昭和55年以降の推移を見ると,検挙件数,検挙人員ともに平成2年を底に増加に転じ,12年は,検挙件数が減少したものの,検挙件数が3万2,298件,検挙人員が1万963人となっている。
 このうち来日外国人の増加数は著しく,平成12年の検挙件数・検挙人員は,昭和55年の検挙件数(867件)の約26倍,同年の検挙人員(782人)の約8倍となっている。ことに,ここ10年前後の検挙件数の増加が著しく,平成2年が4,064件,7年が1万7,213件,12年が2万2,947件となっている。
 外国人による交通関係法令違反を除く特別法犯は,昭和55年以降の送致件数・送致人員の推移を見ると,平成2年までほぼ減少を続けた後,3年以降急増傾向に転じた。ここでも,来日外国人の増加数は著しく,同年以降の急増傾向は来日外国人の増加によるものである。
 また,F級新受刑者数は,ここ10年間で急増しており,平成12年では1,082人と初めて1,000人の大台を超え,3年(138人)を100とする指数では784であり,過去4年連続で増加したことを見ると,F級受刑者は今後も増加する傾向がうかがわれる。