II-9図は，平成12年の新受刑者について男女・年齢層別構成比を見たものである。

II-9図　新受刑者の男女・年齢層別構成比

　平成12年の新受刑者中に占める60歳以上の受刑者は，2,130人であり，新受刑者全体の7.7％(前年7.6％)となっている。

　平成12年における新受刑者の罪名のうち，構成比の高いものを男女別にそれぞれ上位5位まで見ると，男子では，[1]窃盗(26.9％)，[2]覚せい剤取締法違反(25.7％)，[3]詐欺(6.7％)，[4]道路交通法違反(6.5％)，[5]傷害(5.8％)の順であり，女子では，[1]覚せい剤取締法違反(47.4％)，[2]窃盗(21.0％)，[3]詐欺(9.4％)，[4]殺人(4.4％)，[5]放火(3.3％)の順である(巻末資料II-7参照)。

　平成12年における新受刑者の刑の種類について見ると，99.2％(2万7,274人)は懲役であり，次いで，禁錮0.6％(173人)，拘留0.2％(48人)，死刑(執行人員)0.01％(3人)である。
　II-10図は，平成8年から12年における新受刑者中の懲役受刑者の刑期別構成比を示したものであるが，2年を超える者の割合が漸増傾向にある。

II-10図　懲役新受刑者の刑期別構成比の推移

　II-11図は，平成12年における新受刑者中の初入者(裁判の確定により初めて行刑施設に入所した者をいう。)1万3,371人の執行猶予歴及び保護処分歴の内訳を見たものである。

II-11図　初入受刑者の執行猶予歴・保護処分歴

　平成12年の新受刑者のうち，再入受刑者(行刑施設への入所度数が2度以上に及ぶ者)の比率は，男子が52.5％，女子が31.5％となっている。これを罪名別に見ると，男女とも覚せい剤取締法違反が最も高くなっている(男子30.8％，女子56.6％)。また，入所度数5度以上の新受刑者は，総数の21.0％(5,762人)であり，罪名別では，暴力行為等処罰法違反で46.5％，住居侵入で31.8％を占めている(巻末資料II-8・II-9参照)。