前の項目   次の項目        目次   図表目次   年版選択
 平成11年版 犯罪白書 第5編/第7章/第6節/1 

第6節 韓  国

1 犯罪被害者施策の沿革

 韓国の犯罪被害者に関する施策について見ると,1987年10月29日の憲法改正により,被害者の裁判手続における陳述権及び救助請求権について規定が新設され,同年11月28日には,被害者に対して国家による経済的援助を行うことを定めた犯罪被害者救助法が制定された。
 その後,1994年に,性暴力を予防し,その被害者を保護すること等を目的とした「性暴力犯罪の処罰及び被害者保護に関する法律」(以下「性暴力犯罪処罰法」という。)が制定され,さらに,1997年には,家庭内暴力犯罪で破壊された家庭の平和と安定を回復し,健康な家庭を育成することを目的として,家庭内暴力犯罪を犯した者に対し,環境の調整及び性行の矯正のための保護処分を行うこと等を定めた「家庭内暴力犯罪の処罰等に関する特例法」(以下「家庭内暴力処罰法」という。)と,家庭内暴力を予防し,家庭内暴力の被害者を保護することによって健全な家庭を育成することを目的とした「家庭内暴力防止及び被害者保護等に関する法律」(以下「家庭内暴力被害者保護法」という。)が制定された。