前の項目   次の項目        目次   図表目次   年版選択
 平成11年版 犯罪白書 第5編/第5章/第2節/3 

3 精神的影響

 精神的影響が「あった」とするものは85件(90.4%)で,その内容はV-10図のとおりである。「悪夢・不眠・熟睡できない」及び「事件を思い出す・もう一度事件に遭った様な恐怖を体験する」が,全体の41.5%で最も多い。「その他」は34.0%であるが,その内容は,「包丁など刃物に対する恐怖感から,家事が手につかなくなった」,「背後に他人に立たれると恐怖を覚え,他人をそばに寄せ付けられなくなった」,「死にたいと思った」などであった。また,17.0%が「精神的な病気により通院・入院した」としている。

V-10図 精神的影響

 V-55表は,調査対象者と被害者との関係別に,精神的影響の有無を見たものである。「被害者本人」及び「配偶者」では全員が,精神的影響が「あった」としており,いずれの関係においても,8割以上が,精神的影響が「あった」としている。また,精神的影響が1あった」と答えたものについて,被害者との関係別にその内容を見たのが,V-56表である。

V-55表 精神的影響の有無

V-56表 精神的影響の内容