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 平成11年版 犯罪白書 第5編/第5章/第2節/1 

第2節 事件が被害者等に及ぼした影響

1 日常生活面への影響

 日常生活面への影響が「あった」とするものは81件(86.2%)で,その内容はV-9図のとおりである。「家庭が暗くなる」が最も多く,次いで,「マスコミの取材・報道による不快感」,「子どもの養育面での影響」となっている。

V-9図 日常生活面への影響

 V-53表は,調査対象者と被害者との関係別に,日常生活面への影響の有無を見たものである。「配偶者」と「父母」では,影響があったとするものの比率が9割を超えている。また,日常生活面への影響が「あった」と答えたものについて,被害者との関係別に影響の内容を見たものがV-54表である。配偶者では「子どもの養育面での影響」及び「家庭が暗くなる」とするものが多く,父母では「家庭が暗くなる」とするものが多い。

V-53表 日常生活面への影響の有無

V-54表 日常生活面への影響の内容

 なお,家計への影響の有無と「被害者が主に家計を支えていたかどうか」との関連を見ると,家計への影響が「あった」とするものの比率は,全体では45.7%であるが,被害者が主に家計を支えていた場合では89.7%,支えていなかった場合では25.4%となっている。